ホーム > 調査 > アカデミーリサーチ vol.18 制服やユニフォームに関しての意識調査を実施しました。

アカデミーリサーチ

vol.18

制服やユニフォームに関しての
意識調査を実施しました。

アカデミーリサーチではこれまで店舗などで
働く人の清潔感や身だしなみが目につきやすいという調査結果を紹介してきました。
多様な考え方を尊重する時代において制服やユニフォームがどのような位置づけにあるのか、
意識調査を実施しました。

見た目の清潔感より衛生面への対策を重視 制服 ユニフォーム 生活者意識調査
まずは、制服・ユニフォームに共感することについて聞いてみました。

Q. 制服・ユニフォームに
共感することは?

制服・ユニフォームに共感することランキング

制服・ユニフォームの
メリットに共感!

全体的に制服・ユニフォームのメリットに共感する割合が高くなりました。オンオフの切り替えや組織の統一感、業務効率アップなどモチベーションにつながる項目が評価されているようです。服飾費が浮くと言った経済面でもメリットを感じる人が多いようです。
一方で、制服・ユニフォームのメンテナンスや職場への持参、着替えなど自身の手間や時間がかかる点はデメリットと感じていることが分かりました。

制服・ユニフォームのメリットへの共感度 制服・ユニフォームのデメリットへの共感度
次に、仕事で制服・ユニフォームを着用したことがあるか聞いてみました。

Q. 仕事で制服・ユニフォームを
着用したことはありますか?

制服・ユニフォームの着用意向

学生の約4割が
「制服を着たい」と回答!

「制服を着たい」と回答した人は全体では38%となりました。「仕事で現在制服・ユニフォームを着用している人」は、6割以上が「着たい」と回答しました。仕事で制服の着用経験がある人は、メリットを実感しているため「着たい」という傾向が高くなるのではないでしょうか。学生は着用経験に関係なく「着用したい」と回答する割合が高い傾向がありました。

どのような制服を着てみたいか、みなさんに聞いてみました。

Q. どのような制服を
着てみたいですか?

制服・ユニフォームに共感することランキング

快適さと便利な
サービスつきが上位!
着たい制服の条件とは?

「動きやすい」「汗をかいても快適」という特徴があれば着たいと思うと回答した人が多くなりました。また年代が高くなるにつれ洗濯や補修をしてもらえるサービスを望む傾向が高くなりました。

着用したいと思う制服の特徴やメリット
制服・ユニフォームの在り方について、みなさんに聞いてみました。

Q. 導入方法に違和感も。
制服・ユニフォームの在り方とは?

制服・ユニフォームに関する違和感へ共感する割合

違和感も?
制服・ユニフォームの
導入方法は?

学生は制服の導入方法について違和感を抱く傾向が高くなりました。女性社員または男性社員だけが制服を着用している会社に違和感を頂くと回答した割合は、全体では4割となりましたが、学生では5割となりました。
これまでの調査で、全体では制服・ユニフォームのメリットを感じており好意的に受け入れられていますが、その導入方法において検討が必要なケースもあるようです。

全体と学生の共感度比較

アンケート調査概要

  • ● 調査地域:全国
  • ● 調査対象:男女 20〜60代
  • ● 調査期間:
    2021年4月14日(水)〜2021年4月16日(金)
  • ● 有効回答数:400 サンプル
ワンポイントアドバイス

Z世代と言われる
若者の意識変化を学ぶ!
知っ得なっ得情報

制服・ユニフォームを導入するにはどんなことに配慮が必要なのでしょうか?
今回は、マーケティングアナリストとして多方面で活躍している原田曜平氏からZ世代の特徴という観点からアドバイスを頂きました!
※Z世代…一般的に1990年代後半〜2012年頃に生まれた世代と言われているようです。

Z世代と制服・
ユニフォームは相性が良い!

まず、はじめにZ世代の特徴として同調性の高さが挙げられます。
Z世代は、周りから浮きたくない、周りと一緒でいたいという気持ちが強いです。上の世代からすると、「若者って自己主張したいでしょ?」と思われるかもしれません。しかし、若い年代は髪をものすごく明るく染める人も少数ですし、格好や服装によって自己主張したいと思うことが少なくなっています。現代ではリーゼントや派手な服装で自己主張するヤンキーも消滅しているし、ヘアカラー市場も縮小しています。

なぜ、彼らは
同調志向が強いのか?

Z世代は中学3年生くらいからいきなりスマホを持ち始め、複数のSNSを使うようになりました。たくさんの友達とつながり、色んな噂話が飛び交う環境に身を置いています。そこで少し尖った行動を取ると、簡単にみんなから叩かれてしまったり、変な噂を流されてしまうという経験をしているため、極力目立ちたくないと考えてしまうのです。
そんなZ世代にとって、同質性という側面がある制服はとても相性が良いアイテムと言えます。

「男女で分ける」ことに
抵抗感がある

とはいえ、Z世代は、人権教育をしっかり受けてきている世代でもあります。
会社では女性がお茶汲みをするというイメージを持っている人はまずいないでしょう。
服装においても、女性が男性のような服を着てもよいし、男性が女性のような服を着ることもよいという社会に生きています。そのため、「男女で分ける」ということについてはかなり抵抗感を持っている子たちが多いです。着用する意味が明確ではない状況で、女性だけに制服を着せる企業に対しては、企業のブランドイメージを下げる可能性すらあります。
但し、先ほど申し上げた通り男女同質であれば、制服というアイテムとはとても相性が良い世代です。

「プチ個性」を大切にする

Z世代も若者である以上、自己主張が0なわけではありません。
ベースは「みんなと一緒」を望みますが、見る人が見るとこだわりやオリジナリティを発揮している「プチ個性」を持っています。これがとても大切なんです。
一見、見分けがつかないようなファッションをしていて均質的に見えるのですが、例えば襟元のステッチが凝っていたりと、プチ個性で自分を表現しています。
制服もベースはみんなと同じで良いのですが、ある部分は選択できるなど、個性を出せる余地を残すことが大切になってきます。とてもシンプルな話なんです。

アドバイザープロフィール

信州大学特任教授 原田曜平

信州大学特任教授
原田 曜平

専門は日本や世界の若者の消費・メディア行動研究およびマーケティング。「マイルドヤンキー」「さとり世代」の 名づけ親でもある。著書で『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』光文社新書などがある。YouTubeチャンネル「原田曜平マーケティング研究所」配信中。

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