vol.32
オフィスのおそうじ意識調査を
実施しました。
オフィスで働く人を対象に、職場の整理整頓や掃除について調査を実施しました。


Q. 5Sとは?整理整頓の
違いを知っていますか?
5Sを知っている人は
約6割に!
5Sという言葉を聞いたことがありますか?職場を安全に快適な環境にするための「整理、整頓、清掃、清潔、躾」をローマ字表記して頭文字を取った5つのS、5S(ゴエス)と呼ばれています。この言葉を知っていると回答した人は全体の6割となりました。5Sの項目を全て知っている人は約3割となり、役職が上がるほど認知率が高くなる傾向がありました。
次いで、なじみ深い“整理・整頓”という言葉ですが、この違いを知っている人は約4割となり知らない人の方が多いという結果になりました。
【参考】
整理・・・必要な物と不要なものを区別して不要な物を処分すること。
整頓・・・必要な物を置く場所や、置き方、置く量を決めること。
Q. 職場の“片付け・掃除”と
“業務”どっちが大切ですか?
年代が上がるにつれ
“業務の一環”と捉える傾向
“片付け・掃除”の優先順位を
“業務”以上と
位置付ける人は6割に
業務よりも片付けや掃除を優先すると回答した人は1割、職場の片付けや掃除は業務と同等と考える人が最も多く、52.8%の人が優先順位は同じであると回答しました。年代が上がるほど、業務と同等であると考える人が多く、20代では35.0%ですが、60代では63.8%もの人が片付けや掃除は業務の一環と位置付けていました。
Q. オフィスの整理整頓が
できていない理由は何ですか?
TOP3は
「時間がない」「ルールがない」
「できない・しない人が多い」
オフィスの整理整頓が十分ではないと考えている人を対象にその原因を聞いたところ、時間がとれないこと・職場にルールがないことが原因であるという回答が上位となりました。
TOP5には「整理整頓ができない・しない人が多い」、「掃除や片付けを大切にする社風ではない」との回答も入り、オフィス全体の整理整頓レベルを向上させるには、整理整頓を行う時間を設けたルール作りと、“人”の教育がポイントであるといえそうです。
アンケート調査概要
- ●調査地域:全国
- ●調査対象:男女20代〜60代
- ●調査期間:2023年2月10日(金)~14日(火)
- ●有効回答数:400サンプル

オフィスの環境づくりについて
専門家から学ぶ!
今回の調査ではオフィス全体の整理整頓レベルを向上させるには、オフィスの環境づくりが大切であることが見えてきました。
オフィスの環境づくりのポイントを松田先生に伺いました!
オフィスの片付け・掃除は
環境づくりが大事
アンケートで6割以上の人たちに認知されている5S(5つのエス:整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)は会社や団体で広く活用されています。
この5Sは業務上の指針として使われ、例えばオフィスにおいては業務の効率化や生産性の向上、動線の改善、書類の分類や取り出しやすさ等を目的として活用し浸透させているところが多く、店舗等ではお客様の快適さや好印象、整頓された陳列、買いやすさなどを目的として使われたりしています。
つまり、5Sなどの「片付け・清掃」は業務をスムーズに行うための仕事であり「業務」と一体のものなのです。
オフィスにおいて「業務」と「片付け・清掃」について優先順位アンケートでは5割の人たちがどちらも同等と考えているのは、多くの人たちがそう考えるからでしょう。「片付け・清掃」が業務の一環とはいえ、なかなか実行できていないことも多く、それを継続的に行うのはより難しいのです。そのために良い環境を整えることが求められます。
環境づくりは
以下のポイントが大切です。
- 1「片付け・清掃」の目的を明示する。何のために行うのか明らかにする
- 2実行の時間を決める。業務開始時に毎日15分間行い習慣化、システム化する
- 3上司が率先して行う。実施内容を示し実行して上司がその重要性を示す
- 4清潔で整理整頓されたモデルとなる状態を作って全員に提示する
アドバイザープロフィール

人材育成ベーシック(有)
取締役社長
松田 尚文
日本マクドナルドで17年間勤務し、店長、スーパーバイザー、海外駐在、人事本部人事統括マネージャーを歴任。1993年よりコンサルタントとして活動を開始し、1999年人材育成ベーシック社を設立、社長に就任。店長育成、トレーニング、クレンリネス、サービスなどをテーマに飲食、理美容、小売、企業など様々な業界向けにセミナーを開催。東洋経済社、日本のコンサルタント101名の1人に選出される。