vol.33
オフィスのおそうじ意識調査を
実施しました。
オフィスで働く人を対象に、職場の整理整頓や片付け・掃除について調査を実施しました。
Q. オフィスの共有部の片づけや
掃除状況で
気になることはありますか?
自主的に掃除をする&
共有部の掃除状況などが
気になると
回答した人は全体の半数
【参考】
自主的にオフィスの掃除をする&共有部の掃除状況が気になる:n=197(49%)
n=197: 自主的にオフィスの掃除をする(n=241)-オフィス共有部の掃除状況気にならない(n=44)
オフィスのきれいは
50%の社員で保たれている!?
オフィス共有部を
自主的に掃除する
社員は気配り・目配り上手?
自主的に掃除をする層は書類などが整理整頓されていないことやあるべき場所に物がないこと、什器などに溜まったホコリなどにも気が付いて気になってしまう割合が高い結果となりました。
このように、オフィス共有部を自主的に掃除し掃除状況についても目配りができている人は全体の50%となりました。「自主的に職場の掃除を行うことはない」と回答した層では、掃除状況について「気になることはない」と回答した割合が6割以上となりましたが、自主的に掃除をする層では18.3%にとどまりました。単に気が付く人が掃除をしているというだけではなく、共有部分の掃除という気遣いをしているうちにより目配りが利くようになったのかもしれません。
自分の職場をどのように感じているかか聞いてみました。
Q. 自分の職場を
どのように感じていますか?
職場をきれいにする
社員がいる会社の特徴
「コミュニケーションが取りやすい」
「ワークライフバランスが保てる」
「挨拶をしっかりする」
オフィスが整理整頓され、自主的な片付けや掃除に取り組む人は自分の職場をどのように感じているか調査しました。オフィスが整理整頓されていると感じる人はそうでない人に比べ「コミュニケーションが取りやすい」、「ワークライフバランスを保てている」と感じる割合が高くなりました。また、自主的に職場の片付けや掃除に取り組む人は「挨拶をしっかりする」「率直に自分の意見が言える」職場であると感じている傾向があります。逆に、職場の整理整頓がされていない、自主的に職場の掃除をしないと回答した人は、「意見の言いやすさ」、「相談のしやすさ」、「コミュニケーションの取りやすさ」が低い職場であると感じていることが分かりました。職場環境は整理整頓や片付け・掃除という自主性にも影響を与えていることがうかがえる結果となりました。
Q. 訪問先のオフィスで
良いと思うことは何ですか?
感じが良いオフィスは
「元気な挨拶」「片付いている」
訪問先のオフィスで印象が良いと感じるのは「社員の挨拶が徹底している・元気がある」がTOPとなりました。TOP5に物が少ないなどの片付けに関する項目が入っており、汚れや掃除に敏感であること、社員教育ができていることがオフィスの印象の良さに大きく貢献する項目であると言えそうです。
アンケート調査概要
- ●調査地域:全国
- ●調査対象:男女20代〜60代
- ●調査期間:2023年2月10日(金)~14日(火)
- ●有効回答数:400サンプル
オフィスの環境づくりについて
専門家から学ぶ!
今回の調査では、自主的に職場の片付けや掃除を行う社員は、働きやすい職場環境であると感じている傾向があることが分かりました。なぜこのような結果になるのか、松田先生にお話を伺いました!
会社の風土しだいで
職場のきれいさは決まる
アンケートでは全体の約半数が自主的にオフィスの清掃、目配りをしているという結果であり、そうした人たちによってオフィスの整理整頓や清潔さはある程度保たれているようです。では、その人たちはどうして整理整頓や清潔さに目を向けるのでしょうか。ある特徴があるようです。調査の結果、それは「コミュニケーションが取りやすい」「ワークライフバランスを保てている」「挨拶をしっかりする」などですが、このような特徴と清掃や片付けは何の繋がりがあるのでしょうか。実はそれは職場の環境に関連があります。きれいで整理整頓された環境では誰もゴミをポイ捨てしたり、自分のデスクだけ乱雑に放置したりすることはないでしょう。こうした環境はすぐに出来上がるものではありません。人材の教育や相互コミュニケーション、基準の明確化、自主性を重視する職場がこのような環境になるのです。
基準が分かれば気付きも生まれます。教育されれば方法も理解でき、自主性があれば掃除や片付けを実行します。
このような環境は職場の風土となります。このような風土を作り上げる主なものを挙げてみます。
職場の風土を
作り上げる主なもの
- 1人材の育成、教育がよく行われている。方法を理解し実行できる
- 2相互信頼を促すコミュニケーションが活発。チーム力も上げやすくする
- 3基準を教える、示す。良し悪しを判断できる目を養う
- 4指示命令ではない自主性の重視、モチベーションを高める目標
- 5個人を大切にし、ワークライフバランスもとれており余裕がある
- 6モラル、ルールを重んじ心地よい人間関係を育む
アドバイザープロフィール
日本マクドナルドで17年間勤務し、店長、スーパーバイザー、海外駐在、人事本部人事統括マネージャーを歴任。1993年よりコンサルタントとして活動を開始し、1999年人材育成ベーシック社を設立、社長に就任。店長育成、トレーニング、クレンリネス、サービスなどをテーマに飲食、理美容、小売、企業など様々な業界向けにセミナーを開催。東洋経済社、日本のコンサルタント101名の1人に選出される。