ホーム > 調査 > アカデミーリサーチ vol.11 「飲食店」のこと、みなさんにいろいろ聞いてみました。

アカデミーリサーチ

vol.11

「飲食店」のこと、みなさんに
いろいろ聞いてみました。

ランチやディナーなど、毎日の生活の中で訪れる機会が多かった飲食店、
新型コロナウイルス感染症拡大による飲食店利用者への影響について、調査を行いました。

本当に安心・安全な衛生管理とは?従業員編 飲食店あれこれ徹底調査
まずは、飲食店に求めることは何かについて聞いてみました。

Q. 飲食店に求めることは何ですか?

飲食店に求めることランキング

「店舗の清潔さ」と従業員の
清潔感がランクイン!

2020年6月以降に飲食店を月に1回以上利用すると回答した人を対象に、飲食店に求めることを聞きました。
1位〜3位は、2019年9月の調査時と変わらず、美味しさ、価格、雰囲気でした。4位は、前回調査時は立地の良さがランクインしていましたが、今回はコロナ禍という状況が反映され、店舗の清潔さが4位、5位には従業員の対応の良さ・清潔感がランクインしました。

次に、従業員の対応で、安心できると感じる事は何か聞いてみました。

Q. 飲食店の新型コロナウイルス
感染症対策として、
安心できると
感じる従業員の対応は?

安心できると感じる従業員の対応ランキング
疑問に思うことや不安を感じることはどんなことか聞いてみました。

Q. 新型コロナウイルス感染症
対策として、
疑問に思うことや
不安を感じることは?

疑問や不安に感じる従業員の対応ランキング

アルコール消毒に関することで
不安や疑問を感じやすい!

不安や疑問に感じる感染症対策は、アルコール消毒に関することがランクインしました。消毒については、前回正しい消毒方法をご紹介しました。安心感を与える行為としてアルコール消毒の効果は絶大でしたが、正しい消毒効果を得るためには、汚れを取り除く必要がありました。「テーブルを洗剤で拭いているだけ」という行為は不安視される結果が出ましたが、安心と安全を両立するためには、汚れを取り除いて、消毒するという行為が必要なのかもしれません。

アンケート調査概要

  • ● 調査地域:全国
  • ● 調査対象:男女 20〜60代
  • ● 調査期間:
    2020年7月15日(水)〜17日(金)
  • ● 有効回答数:441サンプル
ワンポイントアドバイス

店舗の「衛生」について
専門家から学ぶ!
知っ得なっ得情報

飲食店では利用者に安心感を与える店舗作りと、
本当に効果のある対策を実施することが求められています。
今回は、従業員のマスクや手袋の正しい取り扱い方をご紹介いたします。

Q. 飲食店従業員の正しいマスクの
付け方や外し方を教えてください。

付けてから外すまでマスクの
表面を一切触れないこと

 鼻と口、さらに顎の先まで確実に覆い、ゴムひもを耳にかけて、隙間がないように顔にフィットさせます。
 立体型は、折りたたんであるので、上下や表裏はわかりやすいですが、プリーツ型のマスクの場合、必ずしも、ゴムひもが取り付けられている面が外(表側)とは限りません。商品によって異なるので必ず説明書で確認してください。

 マスクを付けた後は、表面はもちろん、ゴムひもも触らないように十分注意をしてください。もしも触った場合、マスクがずれて直した時も、すぐに手洗いをしましょう。
 マスクを外す場合は、マスク本体を触れずにゴムひもだけを触って外し、ビニール袋などに入れて廃棄してください。外した後も、必ず手洗いをしましょう。昼食時や休憩時に外す場合は、口に触る面を内側に折りたたんで、そのままテーブル等に置くのではなく、ビニール袋等に入れて保管します。ただし、できれば外す都度交換したほうが衛生的です。

Q. ホール従業員が手袋を
着用する場合、
取り扱いの
注意点を教えて下さい。

一作業ごとに
必ず交換すること

 ホールでは、ゴム手袋ではなく使い捨て用の薄い手袋を使いましょう。
一番大切なことは、ウイルスや食中毒菌が食品や食器類等に付着するのを防止することと、お客様に不潔感を与えないことです。

 手袋を長時間付けていると、いろいろなものに触れる機会が増え、しかも手袋の中が高温多湿になり食中毒菌などが増えやすくなります。使い捨ての手袋のほうが、お客様に安心感を与えるでしょう。

 アルコール消毒による手荒れから自分の手を守るという意識で手袋をしていると、手袋を外すことを忘れがちになります。食器を下げたり、テーブルを拭いたりした後は、必ず交換しましょう。

 本来、素手のほうが清潔感はあるのですが、アルコール消毒をしているかどうかわからない素手より、目の前で新しい手袋に変えたほうが、お客様は安心するでしょう。

 もう一つ肝心なことは、レジとホールでの客席対応を明確に区別することです。
人手が足りなく同じ従業員がレジとホールを対応する場合は、レジに付くときには今まで付けていた手袋を外し、新しい手袋に交換することです。

手袋をする際に、
徹底すること

  • こまめに外し一作業ごとに必ず交換する
  • 手袋で顔や髪を触らない
  • ホールで使った手袋で釣り銭を扱わない
  • 他の従業員と共用しない

 マスク同様、一つの作業をしたら交換し、手袋をする前と使用した後には必ず手洗いを実施してください。

 手袋をしていると「自分は手袋をしているから大丈夫だ」という意識が強くなり、「テーブルや自分の顔や髪の毛などをやたらと触る危険」があります。そんな従業員を見たお客様は「手袋さえしていれば良いと思い込んでいる」という印象を持ちます。手袋は、すぐに交換するという姿勢で着用してください。

アドバイザープロフィール

消費者問題研究所代表 垣田 達哉

消費者問題研究所代表
垣田 達哉

慶應議塾大学卒業。現在、消費者問題研究所代表。
食品問題のプロフェッショナル。
放射能汚染、中国食品、O157、BSE、鳥インフルエンザ、食品偽装問題などの食の安全や、食育、食品表示問題の第一人者として、テレビ、新聞、雑誌、講演などで活躍している。

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